2026/04/14 14:08
「スペシャルティコーヒーの味わいが分かってきた」「産地の違いを飲み比べてみたい」——そんな方に向けて、疏水焙煎所の中級者向けおすすめ豆をまとめました。このガイドでは、味のプロフィールだけでなく精製方法・産地の個性・熱風焙煎との相性にも触れながら紹介します。豆選びの「なぜ」が分かると、一杯の奥行きが変わります。
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① 精製方法の違いを飲み比べたい方へ
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精製方法はコーヒーの味を大きく左右します。同じエチオピアのイルガチェフェでも、精製方法が違えば別の飲み物のように感じることがあります。
▶ エチオピア イルガチェフェ チェルベサ(ウォッシュド)¥1,410〜
チェリーの果肉を水で洗い流してから乾燥させる「ウォッシュド」精製。余分な要素が取り除かれるため、豆本来のクリーンな味わいが出ます。紅茶のような透明感のある香り、繊細な酸味が特徴。疏水焙煎所の熱風焙煎(NOVO MarkⅡ)との相性が特によく、雑味のない澄んだ一杯に仕上がります。
精製:ウォッシュド 焙煎:ハイ〜シティ 苦み:★★☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 甘み:★★★★☆
▶ エチオピア イルガチェフェ コンガ(ナチュラル)¥1,360〜
チェリーごと乾燥させる「ナチュラル」精製。果肉の発酵フレーバーが豆に移るため、桃・赤ワインのような濃厚なフルーツ感が出ます。チェルベサと飲み比べると、精製の違いが驚くほど明確に感じられます。
精製:ナチュラル 焙煎:ハイ 苦み:★★☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 甘み:★★★★☆
【飲み比べのコツ】同じ抽出器具・同じ湯温・同じ豆の量で淹れると違いが分かりやすくなります。
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② アナエロビック(嫌気性発酵)を体験したい方へ
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近年スペシャルティコーヒーで注目されている「アナエロビック(嫌気性発酵)」精製。密閉タンクで酸素を遮断して発酵させることで、通常の精製では出ない複雑なフレーバーが生まれます。
▶ ミャンマー オレンジサンシャイン(アナエロビック ウォッシュド)¥1,210〜
アナエロビックの入門として最適な一杯。ウォッシュドベースなのでクリーンさを保ちながら、オレンジを思わせるジューシーな酸味が広がります。価格帯も手頃で、アナエロビックを初めて試すのに最適です。アジア産でこのクオリティは、産地としてのミャンマーの可能性を感じさせます。
精製:アナエロビック ウォッシュド 焙煎:ハイ 苦み:★★☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 甘み:★★★☆☆
▶ コロンビア ピンクブルボン(アナエロビック ナチュラル)¥1,540〜
密閉タンクで7日間発酵させた後にナチュラル乾燥。超高級ロゼワインのような、これまでのコーヒーの概念を超えた華やかさがあります。カウカ県ソタラ、標高2050mという恵まれた環境が生む希少品種「ピンクブルボン」。コーヒーをワインのように語りたくなる一杯です。
精製:アナエロビック ナチュラル 焙煎:ハイ 苦み:★☆☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 甘み:★★★★★
▶ エチオピア コチャレ 7Days(アナエロビック ナチュラル 7日間)¥1,790〜
アナエロビックの最上位。7日間の長期発酵が生む香りは圧倒的で、開封した瞬間から別格です。イルガチェフェの名産地コチャレから、ベロヤ・ウォッシングステーションが丁寧に仕上げた一杯。「コーヒーでここまでの香りが出るのか」と驚きたい方に。
精製:アナエロビック ナチュラル 焙煎:ハイ 苦み:★☆☆☆☆ 酸味:★★★★☆ 甘み:★★★★★
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③ テロワール(産地の個性)を深掘りしたい方へ
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ワインの「テロワール」と同じように、コーヒーも土壌・標高・気候が味に直結します。
▶ グアテマラ SHB イエローブルボン(¥1,470〜)
世界遺産の古都アンティグアの火山灰土壌、標高1550m。レタナ農園はカップオブエクセレンス入賞の常連で、産地の個性がきれいに出た教科書のような一杯です。洗練された酸味とクラシックな甘み。「グアテマラらしさ」を純粋に体験できます。
精製:ウォッシュド 焙煎:シティ 苦み:★★☆☆☆ 酸味:★★★☆☆ 甘み:★★★★☆
▶ インドネシア マンデリン ブルーバタック(¥1,260〜)
スマトラ島のトバ湖周辺、標高1200〜1450m。世界最大のカルデラ湖が生む独特の冷涼な気候と、「スマトラ式(ウェットハル)」という独自精製法が生み出すテロワール。グレープフルーツのような柑橘系の酸味、ドライ・ハーバルな後味、力強いボディは他の産地では出せない個性です。
精製:スマトラ式(ウェットハル) 焙煎:フルシティ 苦み:★★★★★ 酸味:★★☆☆☆ 甘み:★★☆☆☆
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④ 熱風焙煎の透明感を最大限に感じたい方へ
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疏水焙煎所では熱風式焙煎機(NOVO MarkⅡ)を使用しています。豆全体に均一に熱を届けることで雑味がなく、澄んだ味わいが出るのが特徴です。この焙煎方式の良さが最も引き出される豆があります。
▶ JOKER/コロンビア(¥1,400〜)
名産地ナリーニョ、標高1800〜2300mの小規模農家から手摘みで収穫。深くマイルドな酸味と芳香なボディ、ナッツ系の滑らかな後味。複雑な味わいを持ちながらも雑味がなく、熱風焙煎の「澄んだ透明感」が一番分かりやすい豆のひとつです。
精製:ウォッシュド 焙煎:ハイ 苦み:★★★★☆ 酸味:★★★☆☆ 甘み:★★★☆☆
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※ 疏水焙煎所のすべての豆は、ご注文後に焙煎し当日出荷しています。焙煎したての豆は炭酸ガスを多く含んでいるため、届いてから2〜3日置くとより豊かな味わいになります。特にスペシャルティ豆はピーク(焙煎後1〜2週間)での飲み比べがおすすめです。
